ある日、ラップバトルをオススメされた。


ラップは好きだが、


イケメンイケボのヒプノシスマイク止まりの


にわかなので、


リアルのラップバトルを実際に観るのは


少々申し訳なさがあった。


が、オススメされるまま動画を観てみると


かなり衝撃的だった。


まず、ラップバトルをする2人は


どこにでもいそうな青年という感じだった。


服装はHIPHOP感があるけれど。


どうやらこの動画は


HIPHOPとレゲエという違うジャンルの2人が


バトルをし、勝敗を決めるものだそうだ。


しかも準決勝。


HIPHOPは分かるけど、


レゲエってどんなんなん??


疑問符を浮かべたまま、動画を見ていくと、


見覚えのある人が。


ACEやん!


上手いラッパーみたいなので


テレビで見たことがある。 


8小節とか言ってるけれども


頭が悪いからよく分からない。


それはともかく、


じゃんけんで先攻後攻を決め、


HIPHOPかレゲエのビートを選んでいく。


第一試合はHIPHOPのビートで


CHEHONが先攻。 


どうやらこの方は、


レゲエのレジェンドと言われるくらい


すごい人らしい。


得意のレゲエビートを選ばないのか


と驚いたが、


当たり前のように韻踏んでるのすげえ!


早口で韻踏んでるのすげえ!


「茨の道を避けては通れん」が


個人的に一番好きだ。


対するMU-TONの声は好きなんだけれども、


ビートの乗り方が独特なような……? 


よく分からないけど、不思議な魅力がある。


 結局、2人の凄いバトルのおかげで


勝敗がつかず、延長に……。


今度はレゲエルールでMU-TONが先攻。


いきなりビートを乗りこなしとる。


バックバンドと打ち合わせしたんか


ってレベルで、ビートの乗り方が完璧。


音程がかなり上下しているので


スタミナを使っているはずだが、


疲れを感じさせないところはさすがだ。


時間配分も完璧だった。


対するCHEHONは、


先攻のMU-TONとは違うビートの乗り方で


これがレゲエのレジェンドか……!


と思わされるところがあった。


どうやら、

自分の曲をセルフサンプリングしているようで、


CHEHONの曲を知っている人からすると


ブチ上がるらしい。


1分とは言わず、もうちょっと聴きたかった。


まさかの1回の延長では決まらず、


2回目の延長戦をやることに……。


2回目の延長は想定外だったらしく、


ACE達がバックバンドの人と


どのビートにするかを話し合っていて、


その間、MU-TONとCHEHONは


集中しているのか、無言で


ステージ上をちょこちょこ歩くという、


放送事故になっている部分もあった。


これを実際に見ていたお客さんは


どういう気持ちだったんだろうか。



ようやくレゲエのビートに決まり、


先攻はまたもやMU-TON。


フローがやべえ。時間配分やべえ。


1分間が終わった後に


MU-TONの口の動き的に、ポンポンポーン!


って言っている気がする。


EXITが思い浮かんでしまう。


後攻のCHEHONがMU-TONに対して


「その汗が綺麗だね。顔も整っているし」


と急に褒め出したのは笑ったが、


「顔が整っている」は同感。


その後、CHEHONが詰まってしまい


「俺の負けでいいです。もう詰まった時点で


俺が負けたと思ったから」


と言い、ビートは終了。


お客さんからは潔く負けを認めたCHEHONに


対して「おぉ!」と感動の歓声が。


その後、MU-TONに拍手を送り、


負けても爽やかな笑顔で、


「MU-TONさんと曲作りたいです」


とだけ言ってステージから去った。



準決勝という舞台で、


負けを認められるCHEHONの男気に拍手。


オススメしてくれた人曰く、


「CHEHONはMCバトルの形式で


勝ちたかったんやろうなあ」とのこと。


レゲエの形式でいけば勝ててたかもしれないのに


新たに挑戦しようとするスタイルは凄い。


CHEHONはHIPHOPでも名を残しそうだ。